建物の構造によるリフォームの可能不可能

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建物の構造によるリフォームの可能不可能

 近年、建物の老朽化やコロナによる在宅時間の増加で生活空間をより良いものにするために、リフォームやリノベーションを視野に入れ、実際に行おうと思う人も少なくないことでしょう。そこで、建物の構造によるリフォームの可能不可能を知識として知っておくことに損はないはずです。

■マンションの基本構造

 マンションの構造はまず材料の種類で分けられ、RC造(鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)、SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)の3種類に分けられます。S造は主に店舗や工場に採用されることが多く、SRC造は7~8階建て以上のマンションに採用されることが多いので、ここでは、一般的なマンションに採用されるRC造に注目していきたいと思います。一緒のRC造でも材料の組み立て方で2種類に分けられ、柱や梁、耐力壁と床を一体化とした構造の「壁式構造」。柱や梁でフレームをつくり、壁やスラブ(コンクリートの天井、床)を加える構造の「ラーメン構造」の2種類です。ちなみにここで言うラーメンはドイツ語で額縁を意味する「Rahmen」からきています。壁式構造とラーメン構造それぞれのメリットは

壁式構造ラーメン構造
・柱や梁の凹凸がないため空間がすっきりしている。
・断熱性、防音性に優れる。
・建物が強固で耐震性に優れる。
・間取りの変更の自由度が高い
・室内空間を広く使うことができる。

代表的なものは上記の通りになります。現在では工法も増え一般の人が見ただけでは判別できない場合もあるので、取り扱っている不動産または専門家に聞くのが早いでしょう。

■マンションのリフォームの可能不可能

 次はマンションとしてリフォームの可能部分と不可能部分について、基本的には

天井構造体の内側のリフォームは自由。内装の変更もできる。 天井裏にスペースがある場合に限り内装をはがして天井高を上げられることもある。
玄関ドアドア内側の塗装や錠の交換は可能。 ドア自体の交換は不可。
管理規約に即していれば変更可能。
扉、建具室内ドアや建具の交換は可能。
給排水設備キッチンや浴室の移設はできる。 排水勾配が取れる範囲なら排水管の移動も可能。 トイレの排水管は多少なら移動できる。
間仕切り壁内装の変更は可能。 内部の壁は撤去や移動できるが、耐力壁の場合はできない。
パイプスペース上下階で共有しているので移動できない。
電気配線コンセントや照明器具の移設と増設は可能。
サッシ窓の内側を二重サッシにすることはできる。 サッシを丸ごと交換することは不可。管理規約によってガラス部分のみ交換できる場合もある。
バルコニーデッキやトレリスなど床に固定しないものは設置可能。 フェンスや手すりに手を加えることはできない。

上記のようになります。表のように可能となっていても、マンションの管理規約によってリフォームに関する規約が定められて禁止事項となっている場合もあるので管理規約については要確認が必須です。

■戸建住宅の基本構造

 戸建住宅の構造は、木造、RC造(鉄筋コンクリート造)、S造(鉄骨造)の3種類に分けられます。そこから、木造は在来軸組工法とも呼ばれる日本で最も主流となっている木造軸組工法、木造枠組壁工法とも呼ばれるもともとはアメリカで普及された2×4工法(ツーバイフォー工法)に分かれ、RC造は壁式工造、S造は木造軸組工法でいう柱や梁を鉄骨に置き換えた鉄骨軸組工法の4種類に分かれます。それぞれのメリットとしては、RC造の壁式構造はマンションでの説明があるので省略し、

木造軸組工法2×4工法鉄骨軸組工法
・間取りの自由度が高い。 ・構造の自由度が高い。 ・リフォームしやすい。・安定した品質。 ・優れた耐震性。・品質のばらつきが少ない。 ・広い空間を作りやすい。 ・シロアリの被害の心配が少ない。

他にもありますが、代表的なものは上記のようになります。住宅を選ぶうえで思考に合わせた住宅選びをすると良いと思います。

■戸建住宅のリフォームの可能不可能

 次は戸建住宅のリフォームの可能部分と不可能部分について、基本的には

屋根葺き替えや防水処理のやり替えができる。 木造の場合はトップライトを作ることもが可能。補強工事が必要な場合もある。 コストはかかるが形状の変更も可能
外壁素材を変えて作り替えることが可能だが地域の防火規制を確認すること。
玄関ドア変更できる。周りの壁の補修が必要になる。 防火規制の確認が必須。
サッシ取替可能。周りの壁の補修が必要になる。
構造補強木造の場合は柱や壁の補強は比較的簡単にできる。 コストはかかるが建物を浮かせて基礎をつくり替えることも可能。
電気給排水設備移設、増設などはほぼ可能。 床暖房も新設できる。 オール電化にもできるが200Vの電源が必要になるので引き込み工事が追加になることがある。
基礎の形状次第では土間や掘りごたつも作れる。
天井天井裏にスペースがあれば内装をはがして天井高を上げられる。 吹き抜けも作れるが工法によっては撤去できない構造体があるので注意が必要。
間仕切り壁木造軸組工法や鉄骨軸組工法なら撤去や移設が可能だが軽量鉄骨造や2×4工法の場合動かせない部分もあるので注意が必要。

上記のようになります。自治体や区域によって防火に関しての規制の強さが異なるため材料選びには注意が必要です。

■まとめ

 ここまで、マンション・戸建住宅の基本構造や各種リフォームの可能不可能について触れてきましたが、どちらにも言えることは「水廻りのリフォームには基本的に規制がないこと!」です。弊社では介護リフォームを中心に水廻りのリフォームを強みとして取り扱っております。このページを訪れたことを機会に水廻りのリフォームを検討されてはいかがでしょうか?

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