車椅子生活について考える
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車椅子生活について考える
加齢とともに足腰が不自由になる、突然の事故などで身体が不自由になることもあるでしょう。また、先天性の病気などで車椅子の生活になるなど、車椅子生活になることは様々な要因があります。今日は車椅子での生活について考えてみました。
ご高齢の方の中には、家の中では手すりを使ったり、壁に手をついたりして階段や部屋の中を歩けるという方が、外では車椅子に乗り、ご家族に押してもらってでしか出歩けないという方も多いです。
その要因としては、道路にはもちろん手すりはありませんし、舗装されている道路でも縁石や、歩行者用道路と道路の小さな段差があることだと考えられます。
写真(左)の様なほんの2~3センチ程の段差でも、足腰が弱ってきているご高齢の方には転倒の原因になりやすいです。転倒を予防するために車椅子で外出するようです。
最近では、写真(右)のような段差を極力なくした道路を目にすることが多くなりました。このように段差が少ないと、つまずいて転倒したりすることもなく、車椅子の方も通りやすいです。
また、自宅前の道路や駐車場の出入り口の段差をなくすために、乗り上げブロック(段差解消)や、鉄板、プラスチック製ステップを設置する方が多く良く目にしますが、実は道路法の違反になるため禁止されています。
段差解消ブロックなどの設置により、歩行者や自転車、バイク等の転倒事故が発生する危険があるからです。
自宅前だからと言って、安易に設置してはいけないようです。
自宅から車椅子での出入りのしやすさを考えると、玄関の階段をなくしスロープにしたり、段差をなくすようなリフォームがおすすめです。スロープに手すりをつけておくのもよいでしょう。
屋内では、玄関内の段差解消のほかに、前後に扉が開閉する開き戸よりも、左右に開閉する引き戸の方が車椅子のかたには出入りがしやすく、高齢者の方がトイレ内・浴室内で倒れたときなどにも、開き戸より引き戸の方が緊急時に出入りしやすいそうです。
この他、屋内で車椅子の生活を考えた時、コンセントの位置は床から少し上の方、また、電気のスイッチも車椅子に座ってでも手の届く位置に作るのも、車椅子生活を考えた時はオススメの事のようです。
これと同じような例としては、自動販売機のコイン投入口や、商品選択ボタン、商品取り出し口の位置でしょうか。
昔に比べると、中央あたりに移動されている自動販売機を多く目にするようになりました。(下写真参照)
- 商品選択ボタン 2.商品取り出し口 3.4.コイン投入口
この様な自動販売機をユニバーサルデザインUniversal Design(UD)
と呼びます。ユバーサルデザインは、“普遍的な”という意味を持つ”ユニバーサル“が示しているように、身体能力の違いや年齢、性別、国籍に関わらず、すべての人か利用しやすいように作られたデザインの事だそうです。
普段気づかずに生活をしていますが、よく考えて周りをみてみると気づかされることが沢山あります。
ユバーサルデザインのものが当り前の世界になると良いですね。